機械屋さんのお米育成日記

機械屋さんのお米育成日記

五味機械産業では、土作りから美味しいお米を作る自然農法である「カルテック栽培米作り法」で作る、
御殿場産コシヒカリの育成記録をブログ形式で更新していきますので、お米作りをされている農家様は是非ご覧ください。

また、生粋のカルテック栽培法とそこから派生する栽培方法の確立として、カルテック栽培法+独自理論を融合させた”ネオ・カルテック栽培法”を研究してみるといった事にもチャレンジしていきます。

それ以外にも、新しい機械の導入に関する”使用者としてのコメント”や、
機械・機器のオリジナルカスタム作製秘話?や、この機械”こんな使い方をしたら上手くいった”等の裏ワザ特集など盛りだくさんの内容でやっていけたらと思います。

不定期更新です

バックナンバーはこちらからどうぞ♪

本ブログは下記の内容で記事が分かれております

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2017.10.10

食味値途中経過の発表!

さてさて・・・読者の皆さんが気になるところはやはり食味値ですよね?

自分も大変気になっているこの通知表の結果。
この一年(昨年の秋の土作りから始まって稲刈りまで)の集大成がこの数字に表れる訳ですから楽しみです。
秋起こし時期と手法・春起こし時期と手法・植える苗と間隔等の設定・水管理・中干期間とその手法・散布する肥料の種類と散布量と散布時期・稲刈り時期等、全く何も変えなければただただ天候に左右されるだけの変化ですから、食味値が良くても悪くても全ては天候の責任です。

かといって天候に文句を言っても何も変わってはくれませんし。(笑)
毎年変わる天候の中であれこれ工夫をしたことで大きな変化が現れたらそれはまた嬉しい事ですしね。

写真に掲載させてもらう数値は先日行った農協さんの営農指導部で計測してもらった数値の1つ。
昨年の秋から借りた圃場で、カルテック栽培法の土作りをベースとした一発肥料の実験圃場の数値です。

恥ずかしい話ですが、昨年の最低得点は67点で、最高得点が73点という結果でした。
新米農家2年目としてダメな数値なのか良い数値なのかは分かりませんが、結果は結果なのでしょうがない。
ただ満足はしていなかったので、あれこれ変更すべき点(土作りに撒く物・田植え時期・水管理・追肥時期と量・稲刈り時期の変更)が多々あったのであれこれ考えて工夫してみた結果76点を記録。

う~ん…昨年の最高得点は更新したものの特Aには1点及ばず…。
悔しいですね~何でだろ~?何でだろ~?でも記録は更新した事実。(もともと低いから更新はしやすい)
しかし、今年は去年と似た天候でしたし、あれこれ変えたことが良い結果につながったのなら間違いなく進化したという事。

営農指導部に持ち込んだお米は他にもありますのでそっちの結果はまた今度紹介しますし、計測無しで直接供出したお米もありますのでそちらの結果もまた出たら報告しますね。
何はともあれ最高記録更新は嬉しいですし、今後もさらなる進化を求めて挑戦します!

周知の食味測定器
なぜか写真が横になってしまっています…。

こちらは測定結果
写真をクリックすると大きくなりますよ。
因みに点数は76点でした。

2017.10.02

稲刈りが終了しました

無事今年の稲刈りが終わったのでまずはホッと一安心です。

今年は去年のような長雨に悩まされることも無く、ある程度予定通り作業が出来たかな?という感じです。
流石にこの時期になってくると乾燥の依頼も少なくなってくるので、8台も乾燥機があれば自分の育てた籾はじっくり時間をかけて乾燥が出来ます。米を美味しく乾燥させるには低温でゆっくり乾燥させた方が間違いなく美味しく乾きますが、シーズンの真っ最中ですと中々ゆっくりジックリという乾燥は出来ないです。(もちろん水分のバラツキが無い様にちゃんと調整はしていますよ♪)

乾燥機ののぞき窓で”6”まで籾が入っていたら乾燥機の張込量設定は”6”に設定するのがセオリーですが、この数値を”4”など低めに設定することで籾の循環速度もゆっくりになり熱風温度も下がるので、結果!優しくじっくり乾燥させることが可能となります。
大切に育てた稲も、刈り取り的期の稲刈りと最後の乾燥次第で味も品質も大きく変化します。(ここ一番大事!)

自分で運営しているライスセンターですし、刈り取り的期は皆様の稲刈り後に合わせた田植えを行っているのでこの位のわがまま稲刈り&乾燥はアリですよね?(笑)

さてさてこのじっくり乾燥ですが、なんと5日もかけて行います。
何にそんなに時間を使うかですって?張込量設定を本来の数値よりも下げて1日以上かけてゆっくり乾燥させて16%台まで乾かした後丸一日寝かせて水分のバラツキを収束させた後、追い乾燥で15%前後まで乾燥させてさらに一日寝かせて水分誤差0.5%以内位まで収束させて、最後はタイマー乾燥で理想の水分値まで追うというやり方。

そんなことして意味があるか?ですって?
大島農機の乾燥機って昔から低温大風量乾燥をモットーとしているメーカーです。
名前は出せませんが、○○社製の乾燥機と比べて明らかに乾燥温度が低いんですよ。
でも乾燥が遅いわけではないのが不思議なところ。(笑)

○○から大島の乾燥機に変えただけでお米の味が大幅に向上したなんて笑い話もあるくらいです。(この辺りは機械屋さんならではの情報です)より低温で乾燥させて悪い事もないですし、水分のバラツキがあって良い事もありませんしからね。

しかし、高水分の籾を無暗やたらと設定値を下げて乾燥させれば、余りの循環速度の悪さから蒸れて籾をダメにする可能性もある為、無条件にお勧めできる技ではありませんが、刈り取り的期を迎えた籾(水分値21%前後)であれば蒸れによるダメージはほぼありませんから安心してゆっくり乾燥が出来ます。

乾燥が終わったらいよいよ籾摺り→試食ですが楽しみですね~♪
食味値等のデータはまた後日発表させていただきます。

2017.09.25

田植から19週間経ちました

田植から19週間経ちました。

今年も多くの事を学ばせてくれた田んぼと稲に感謝しつつ…刈ります!
早いものですね…5月20日に田植えを行った日から135日でもう稲刈りですもんね。
今年は何を得たかな…思い返すと本当に多くあって今後の報告するネタに暫く困る事は無いでしょう!(笑)
失敗も成功も全部ひっくるめて農業であり、全てが経験値として自分を育ててくれます。
成功ばかりでは面白くないですし、失敗だらけで何の手ごたえも掴めなかったらやっぱり面白くない。
自分なんて失敗の連続ばかりなので、たまに上手くいったりするともう嬉しくって嬉しくって(笑)
失敗の中から学ぶことも多いですし、成功したことから学ぶことも多いので、ホントに農業は楽しいです。

収量や食味はどんな数字になるのかな?
倒れなかったので収量は…あまり期待できそうもありませんがそれはそれ!これはこれですよ!

密苗で植えた田んぼ
この色ならもう刈っても問題ないですね!結局最後でほぼ追いつきました。

標準苗で植えた田んぼ
この色ならもうこれ以上置いても意味もないでしょう!刈り頃ですね♪

2017.09.20

稲刈りを開始しました!

自分の作る田んぼもようやく稲刈り開始です。

台風前の前倒し稲刈りのお陰で一気に丸坊主になった田んぼがあちこちで見られるようになりました。
一軒一軒の農家様の収穫が終わるという事は、当社の仕事も少しずつそのピークを過ぎるという事でもあります。
当社スタッフの大胡田君と、サポートスタッフの岩田さんに稲刈りと籾搬送等をお願いして、自分はお客様からの修理依頼対応とライスセンターの両方の面倒を見る訳ですが、ピークは過ぎているとはいえまだまだ大忙しです。

写真で見てとれると思いますが、この田んぼの稲はあと一週間は置いておきたかったんですよね。
しかし、既に倒伏が結構進んでいる田んぼも結構ありましたし、今後の天気もどうなるか分かりませんし。
下手に放置して芽でも出られたら目も当てられないので、若干早刈りではありましたが稲刈りをする事に。

乾燥機に入れてみると平均水分値は25.4%やはり若干早かったかなという感じです。
まだまだ水管理がへたっぴな自分は水口周辺は青々としていて、奥の方にかけて鮮やかなグラデーション(笑)
水分分布も19%~28%くらいまで平均的に分布するという厄介な籾でした。
乾燥には2日掛でバラツキを取りながら乾燥することになりそうです。

当社の愛機GC328
お金と時間をかけて整備してあるのでまだまだ頑張ってもらいます。

この圃場の倒伏具合は全然軽い方ですが、皆様ならまだ置きます?それとも刈ります?

当社スタッフの大胡田君。
普段は整備・修理に尽力してもらい、秋のシーズンになるとコンバインのオペレーター兼ライスセンタースタッフとして大活躍してくれています。元々乗り物の運転が上手なので安心して任せる事が出来ます。
稲刈りの様子を陰からちょこっと見てみましたが本当に上手くなりましたよ。これなら安心して自分の仕事に打ち込めますよ。

2017.09.18

田植から18週間経ちました

田植から18週間経ちました。

15日の金曜日は当社ライスセンター始まって以来初の乾燥機8台フル稼働!
前日の14日にも4乾燥の籾をお預かりしている状況で、”台風前に何とか終わらせたい!”という駆け込み前倒し予約が殺到し、籾摺りしなければ乾燥機が空かないという極限状態の中、ギリギリセーフで籾摺りを完了し、8件分の乾燥の受け入れが出来ました。(いや~ヒヤヒヤでしたw)
その後に待ち受ける籾摺りを考えると頭が痛いですが、センター利用者の皆様の安堵の顔を見ると「台風前に無事に終わってよかったですね!」と自然と笑顔で対応できます。
正直自分の作る稲も乾燥機の中へ避難させたいところですが、まずはお客様優先です(笑)

さてさて、台風が過ぎ去った後の田んぼの様子はと言いますと…傾いではいるけど倒れませんでした。
先日の分析にもありましたが、稲藁・鶏糞等の未分解有機物が原因のガス湧きによる分ゲツ不良により収量はあまり見込めないな…とは思っていましたが、あの雨・風で倒れなかったのでやはり結果は…ちょっと残念そうです。
しかし、ベタ倒伏はしていないので稲刈りはしやすいでしょう!(笑)
何事も反省と実践あるのみ!明るく前向きに来年はこの反省を活かすぞ!

密苗で植えた田んぼ
空気が乾燥してきたせいか、一気に色が褪めてきました

標準苗で植えた田んぼ
流石に稲刈り秒読み段階といった感じでしょうか?

2017.09.11

田植から17週間経ちました

田植から17週間経ました。

5月連休の田植の方は今が正に稲刈りのピーク到来といった感じですね。
修理もライスセンターも大忙しで天手古舞です(笑)
遠い南の海上では台風の発生もしているようですし、今後の成長と進路が気にかかります。

密苗と普通苗のカルテック栽培の成長の様子です。

順調に登熟も進み、この頃になるともう殆ど田んぼに水を入れることもありません。
今回は面白い写真を用意してみましたよ!撮り分けした写真で見ると凄い差があるようには思えないのですが、両方の田んぼ(密苗・普通苗)の写真が同時に写るアングルから写真を撮ってみたのですが、その差は歴然!また、雨が降ったこともあり色は一気に青みを取り戻しました。
これだから刈り時を色だけで判断すると怖いんですよね…一回の雨で一気に潤うんでしょうね(笑)

密苗で植えた田んぼ
成長の違いなのか?葉色はこちらの方が濃いですね。

標準苗で植えた田んぼ
色も褪め始め、収穫に向かって着々と進行中です。

写真左側の田んぼが普通苗で右側が密苗です。
まあ…密苗の写真は水口側でもありますし、成長の遅れから青々した様子になるのは致し方ないのですが、普通苗の様子はいつもの定点撮影場所の様子が写っていますが、こうして見比べてみると成長の差がハッキリと色で判別できますね。
この時間差を使えば密苗機って上手い使い方が出来ると思いませんか?

2017.09.04

田植から16週間経ちました

田植から15週間経った様子です。

一気に色づき始め秋だな~と実感します。
5月連休田植えの方はもう稲刈りが始まる頃ですね。
お店の方も修理の話がチラホラ来始めているので一気に大忙しになりそうです。

何でも今年はおかしな逆転現象が起きているようですよ?
本来ですと峰の雪(モチ)の稲刈りが始まって、一週間程度の時間が空いてからコシヒカリの稲刈りに行くのが定石の御殿場ですが、今年は陽気の関係でしょうか?標高の低い地域では”先にコシヒカリを刈って、後からモチの稲刈り”なんてパターンが発生しているようですよ?
乾燥の請負をやっている方にとってはとても困る事態ですよね…?
コシヒカリの途中でモチが来て…その後またコシヒカリが始まるという事態。
乾燥機や籾摺り機の掃除を都度行わなくてはなりませんから…モチとウルチが混ざると厄介ですからね(汗)

自分がチャレンジしているカルテック栽培の密苗と普通苗実験の途中経過です。

一週間経つと一気に色が褪めてきますね!
普通苗の方なんかもう稲刈りしても良いんじゃないかな?なんて錯覚しそうですよ(笑)
順調に下葉も枯れてきていますし、登熟が進んで水をあまり揚げなくなってきた証拠ですね
密苗は一週間遅れといった感じでしょうか?
先週の通常苗の様子を見ているようですが、ちゃんと追いかけていますね(笑)

密苗で植えた田んぼ
やはり密苗の方が成長は遅いですね。

標準苗で植えた田んぼ
即稲刈りできそうな色ですがまだまだ我慢です。(笑)

2017.08.28

田植から15週間経ちました

田植から15週間経った様子です。

ようやく晴れの日が多くなってきました。
と言うか…夏が戻ってきたというべきでしょうか?毎日暑いですね。
5月連休田植えの方にとっては重要な登熟期の大半が雨という困った天気でした。
ここからの晴天でどれだけ盛り返すか楽しみですね。

自分がチャレンジしているカルテック栽培の密苗と普通苗実験の途中経過です。

播種日の違いから密苗の方が遅れ気味の生育をしております。
写真で見てもまだ緑色の葉が多く、色が褪めるまではもう少し時間が必要かなといった感じです。
一方、普通苗のカルテック栽培の方は順調に色も褪め始め、収穫に向けて登熟の最終段階に突入した感じです。

しかし、今年は分ゲツが悪いです。
昨年の鶏糞散布~秋起こしのタイミングの遅れをモロに反映した感じです。
やはり平均気温が下がってからの有機物散布~耕耘だったので、微生物の働きも悪くなるので、有機物の分解が思ったように進まず、残った有機物は”宿題”として翌年に持ち越されてしまいます。
その残った有機物が今年の暖かな時期になってから分解が進んだわけですが、結果としてガス湧きという形で稲に反映されると分ゲツ不良を招いたり、食味の低下など様々な悪影響となって帰ってくるようです。

今年は早々に秋耕耘を行って有機物の分解を促したいです。  

密苗で植えた田んぼ
成長の違いなのか?葉色はこちらの方が濃いですね。

標準苗で植えた田んぼ
色も褪め始め、収穫に向かって着々と進行中です。

2017.08.21

田植から14週間経ちました

田植から14週間経った様子です。

ようやく週間天気予報を見ても晴れの日が多くなりそうな感じではありますが、大切な登熟期にしっかり雨に降られてしまったわけですが、今年の米はどうなるんでしょうかね…?
去年は登熟期までしっかり晴れていい感じと思わせておいて…刈り取りシーズン直前から嫌って程雨に降られたことで、刈り取り適期を逃してしまうという嫌な秋となってしまいました。

さてさて、自分の作っている稲の様子ですが順調に登熟しています。
まあ・・・去年と比べると分ゲツ状態があまり良くない(原因はガス湧きと思われます)ので収量はあまり期待できそうもありませんが、今年も多くの事が学べたのでそれはそれで良しとしましょう!(笑)

推定の刈り取り時期は9月20日~25日頃に適期を迎えるのではないかと思いますが、今後の天気次第といったところでしょうかね?なんにせよ皆様の農業が終わってから自分の作る稲の収穫作業となりますから今から楽しみです。

密苗で植えた田んぼ
こちらも完全に穂が出揃いました。

通常苗で植えた田んぼ
色と稲の様子を見るとその差は歴然ですね。

2017.08.11

田植から12週間経ちました

田植から大体12週間経った様子です。(写真は8月10日撮影)

葉色は通常苗の方が若干褪めてきている感じで、出穂が始まってきています。
密苗の方は出穂直前といった感じでここにきて成長の違いが顕著に表れてきました。

密苗だから何かが特別悪いといった感じではなく、通常苗に比べると”若干成長が遅れる”という特徴が見えてきました。(収量等に関しては収穫後に報告します)

しかし、梅雨明け宣言をされた先週から雨が良く降りますね…。
昨年と同じ様な天候にならなければよいのですが、良い米になるか否かが決まる大切な登熟期ですから、夏らしいギラっと照り付ける太陽の日差しが欲しいですね。

密苗で植えた田んぼ
密苗で植えた圃場は出穂直前といった感じです。

通常苗で植えた田んぼ
こちらはボチボチ出穂し始めています。

2017.08.03

ヒエと戦ってきました

田んぼの水見は地主様の協力により行っていただいている田んぼの一杉上エリア。

あれこれ奮闘したヒエ・その他の雑草との闘い(初期・中期・後期)と進んできましたが、1週間ぶりに田んぼの様子を見に行くと…はい出ておりましたにっくきヒエが!!
しかも増えたら厄介といわれる鬼ヒエまで生えているではありませんか!!

今年を振り返ってみると除草剤の体系処理に失敗したもんな…予想はしていましたが。^^;

田んぼの様子を見てみると20~30株程度の鬼ヒエが風に揺られて気持ちよさそう。(処分してやる!)
この列の奥あたりかな…田んぼに突撃していくと外からは見えなかったノビエの株がチラホラと…あれれ?こりゃ~思ったより大変な駆除になるかなと腹を決める。(みんな処分してやる!)

コンバインの部品が梱包されていた大きくて丈夫なビニール袋と新品の稲刈り鎌を手に片っ端からヒエを刈り取っては袋に詰める…袋がヒエでいっぱいになったら田んぼから出て一カ所に集める…これの繰り返しで根こそぎヒエを刈り取ってやりました!刈り取った後は株を足で踏んで再生できないように土中に埋める(満足)

回収したにっくきヒエの束が写真右下です!

ヒエの処分中にこの圃場の近所に住んでおられる農家様と少しお話が出来たのですが、「五味さんが作る前まではそりゃ~酷いヒエ畑だったんだよ」
「少しは出たけど良くここまでヒエを抑えたなって感心してみていたよ」
「この圃場がこんな綺麗なのを見たのは何年ぶりかな?」
と嬉しい言葉をいただきました。

自分が作る前の年は休耕していた圃場だったので、どの程度のヒエ畑だったのかは知る由もありませんが、この圃場の一枚上の圃場はマーシェットでは全く抑えられず、サンパンチを撒いても全然その勢いが止まる事のなかった恐ろしい圃場だったので、最終的にクリンチャーバスを2回撒いて対処した圃場だったので、アレに近かったと思うと…ガクガクものですよ。

借り物の圃場ですから綺麗にしておきたいですし、地主様に恥をかかせたくないものです。

ヒエが確認できた一杉上エリアの圃場
一見綺麗に見えますが写真奥の方に鬼ヒエの姿が…。

ヒャッハー刈り取られたヒエの束!
ちゃんとお店に持ち帰って乾燥後に焼却処分します

2017.07.31

田畑の大将を撒きました

カルテック栽培における稲刈り前に散布する最後の肥料がこの田畑の大将。

水溶性カルシウム他に微量要素を含む”酸性土壌用肥料”がこの田畑の大将です。
これを撒かないと粒は大きいがあまりおいしいお米にはならないそうです…(笑)

味の決め手!田畑の大将(赤)と覚えておいてください。

散布時期は出穂の10日前頃が散布的期だそうです。
しかし、この田畑の大将を撒く量と時期が一番暑くてつらい頃なんですよね…^^;
散布量は10a/20kgで、多く撒いたからといって悪さをする事は無いので多少ムラ散布になってもあまり気にしなくてOKです。
カルテック栽培の基本をおさらいしてみますと、全ては出穂日を起点とした生産方法です。

出穂の10日前に田畑の大将 10a/20kg
出穂の25日前に尿素 10a/3~5kg(葉色から散布量を調整)
出穂の50日前に硫安 10a/10~15kg(現在の分ゲツ数から散布量を調整)

さてさて…出穂日が8月10日頃ならば大体予想通りの展開ですが、今年は早めになるだろうな…それについてはまた後日報告します。

田畑の大将を撒きました
今年から初投入のヤンマー自走式動力散布機!
10a/20kg散布も楽々行えてめっちゃ調子よかった!

2017.07.31

田植えから10週間経ちました

田植から10週間経った様子です。

今年は陽気が異常に良すぎて進みがかなり早そうですね。
先日(28日)頃中古で購入していただいたコンバインの納車でお客様の所にお邪魔したところ、既に3割程度穂が出始めているではありませんか!モチにしては背丈があるし…これってうるちですか?「そうだよ」との返答が…。コシヒカリで7月25日頃からボチボチ出穂し始めたわけでしょ…?ちょっと早すぎませんか?

例年の天候よりも1週間以上早いペースで生育が進んでいるようです。
やばいです…完全に分ゲツ肥(硫安)・穂肥(尿素)・田畑の大将の散布時期を見誤りました…。
倒伏確定というわけではないのですが、全体的に散布時期が遅れてしまいました。
まあ・・・10日も遅れたとかそういうわけではないのですが、生育状況に対しておよそ5日程度遅くなったかな?という感じなのですが、この辺りはまだちゃんと稲とお話が出来ない自分の未熟さゆえですかね…来年はもっと稲の声を聴けるように精進します。

しかし、稲作に対しては良すぎる天候状況の割に分ゲツが悪い田んぼがチラホラ。(もちろん自分も含めて)
上手な方はそりゃ~もう「なんじゃこりゃ~」って位素晴らしい稲の立ち姿になっているわけですが、逆になんで?って位あまり良いとは言えない状況の圃場も見かけます。

推測するに、昨年の秋の長雨で”秋起こしが極端に遅れた”もしくは”秋起こしそのものを諦めた”方の圃場があまり良くない状態になっているのでは?という仮説を立ててみました。
通常ですと6月の声を聞く頃から平均気温がどんどん上昇し、稲の生育も加速度的に進むわけですが、嬉しくない副産物として前年に分解しきれなかった稲藁や稲株等の未分解有機物の発酵・分解が進み、硫化水素ガス等の有毒ガスが湧き出します。(これに対する対応策は軽めに干してガスを抜くわけですが)

このガス湧きを減らす最高の攻略法は”秋の早い段階で耕耘して藁を鋤き込む”というのが最も有効です。
全ての有機物は微生物によって分解され、無機化することで次の植物の養分として吸収されていくわけですが、この微生物というのも人間と同じで寒くなると活動量が低下し、あまり仕事をしなくなってしまいます。

中には嫌味に思う方もいるかもしれませんが、稲刈りしている横で稲刈りした翌日に即耕耘!ってアレ。
まだ残暑残る暑い時期のうちに秋耕耘しておくことで微生物も活発に働くことで藁の分解がより進むので、有機物の無機化が進んで翌年の稲の生育にも大変良い結果をもたらしますし、当然ガス湧きのネタとなる藁の総量も減少しているので良い事いっぱいです。

さてさて自分の去年を振り返ってみます。
秋の長雨の影響をもろに受け、刈り頃的期は9月末頃に設定してあった稲を刈れたのはなんと10月の半ば頃。
自社のライスセンターの片づけや、翌年に向けてのカルテック講習会の準備に追われ、散布を予定していた鶏糞を用意したのが10月末頃。その後も秋の長雨は続き1日しっかり降っては2~3日程度雨が降らないとまた雨が降るみたいな陽気が長期にわたって続き、何時までも乾かない田んぼと天気に苛立ちながら我慢しきれず11月末頃に水分を多く含んだ圃場に鶏糞・ラクトバチルス・田畑の大将をコンポキャスターで散布。

その後も雨は降ったり止んだりで、結局秋起こしをしたのが12月の前半頃ようやく耕耘して終了。

ん~…せっかく撒いたラクトバチルスも寒さの影響か働きが鈍っていたのでしょう。
気温による性能低下に加えて10a/120kgの鶏糞を撒いたわけですから分解する相手は増えたが、肝心の働き手(ラクトバチルス/乳酸菌)がやる気ナッシングになってしまってはお手上げです。そのまま年を越し、5月頃になってから行った春耕耘→代掻き→田植えといういつもの流れだったが、大量の有機物が今年の高温少雨により大量のガス湧きを誘発させて稲の生育を阻害した。
というのが自分なりの今年の生育を見て思った感想と途中経過です。

昨年と違って中干が出来た圃場もあります。(ここは意識して行ってみました)
しかし、ガス湧きの多さに途中まで気が付かなかった事と、分ゲツ肥の散布時期が遅れたこともあり、分ゲツが思った程進まず「干すには…う~ん…」という感じもあり水を切るに切れなかったこともあり、その間にもガスは土中にガッツリ溜まったのでしょう。

故に中干出来た圃場は結構良いんじゃないかな?と思える感じですが、上記の圃場は…ガックリです。

結論から言うと…昨年は鶏糞を撒くべきではなかったかもしれません。
撒いた時期が遅すぎたこともそうですし、それと同時に秋耕耘も行った時期が遅かった。

田んぼって毎年行う一挙手一投足がリレーのように翌年へ翌年へと引き継がれていくんですね。
用意してあっても時期をずらしたら撒かない勇気も必要なんだなって事が学べました。

秋の作業って重要なんですね…。

密苗で植えた田んぼ
初チャレンジの中干も判断ミスで遅めの時期の施工&中干中にまとまった雨に降られました…。

通常苗で植えた田んぼ
密苗圃場よりも条件が良い&中干成功?もあってこちらは元気良いです。

2017.07.24

田植えから9週間経ちました

田植から9週間経った様子です。

カルテック栽培法の特徴である”後からドーン”と成長するので周囲との差はあまり感じられなくなってきました。
写真の様子は7月18日に穂肥(尿素10a/3~4kg)を散布してから約一週間の様子です。

先週と比べると若干葉色が濃くなったかな?という感じです。
尿素は比重の重い窒素成分なので、硫安のような即効性窒素成分ではなく遅効性窒素成分となります。
それ故、効き方が穏やかな感じとなるので”穂肥を通常よりも早めに散布する”事もカルテック栽培の特徴です。(コシヒカリの場合通常なら出穂-18日くらいだったと思います)

最近では食味向上がテーマとなっている様で、”食味値”が比較的簡単に稼げる方法である”穂肥を与えないor春の時点で遅効性有機成分の投入”で、穂肥散布を回避する作り方が流行しているようですね。

穂肥時期の窒素成分を少なくする
  ↓
タンパク値の低下
  ↓
食味値向上

セクハラだと言われそうな発言になってしまいますが、女性が妊娠して子供の出産に備えてバランスの良い食事・睡眠をとって母子共に健康面に配慮する大切な時期に、「産後太りがヤダ」という理由で必要摂取カロリーを取らないでいると痩せてしまいますし、お腹の中の子供にも決して良い環境ではありません。

お米も同様ではないでしょうか?
出穂-30日頃から幼穂形成が始まり、稲刈り的期の出穂+40日のこの約70日間で体積は6000倍にも成長するそうです。言わばこの70日間こそ本当の稲作りだそうです。(カルテック栽培の先生談)
この時期に必要栄養分が足りないと穂長が短くなる(粒数が減る)・粒重量が減少(小粒の米になる)するのは当然ですし、反当りの収量も減少してしまいます。とは言っても収量を確保しつつ食味も良い結果を求めるのは大変難しいんですけどね・・・^^;

カルテック栽培の特徴は元肥を与えず、過酷な状況下に置くことで根をしっかり伸ばす期間を重視し、根がちゃんと張った時に分ゲツ肥(硫安)を与えて分ゲツを促進し、的期になったら穂肥を与え、良食味米に必要な栄養素を与えることで”大粒でおいしいお米を作る”という生産方法です。

ちゃんと張った根は収穫時期まで稲を支え、籾に養分を供給し続ける大切な器官です。
根の総量が多ければそれだけ多くの養分を吸収できるわけですから、根を張らせることに重点を置くカルテック栽培法は決して奇特な作り方ではありませんよ(笑)

例年だと田植えが遅い自分としては8月12日頃の出穂予定日でしたので、出穂25日前に散布となっているので7月18日の穂肥散布でしたが、今年の陽気(高温・高晴天率)だともう少し早い出穂になりそうな感じなんですよね…。この辺りはやはり農業経験不足から来る”読みの甘さ”が出そうでちょっと怖いです。

密苗で植えた田んぼ
前半の水持ち悪さが影響してか通常苗よりもちょっと勢いが悪いです。

通常苗で植えた田んぼ
こちらは順調ですが、ガス湧きによる影響か去年よりもちょっと元気が無いです。

2017.07.17

田植えから8週間経ちました

田植から8週間経った様子です。

凄いです!周囲の田んぼとの差(連休の田植が多かったようです)は背丈が低いかな?位の差に追いついてきました。分ゲツも順調に進み、目標茎数までもう少しです。
硫安を10a/15kg散布したわけですが、その養分もほぼ吸い尽くしたようで葉色も褪めてきました。

ここでちょっと気になる部分(反省と課題)が見つかったので報告します。

写真左下の密苗で植えた田んぼの写真に注目してください。
今回使った田植機はヤンマーの密苗田植機の7条植えですが、密苗で植えた写真の右側7条分だけやたらと葉色が濃いのが見てとれるかと思います。正直、自分自身密苗での田植え実験は今年が初めてで、苗も最低枚数しか用意していなかったんですがこれが仇となって最後の周囲一周植えの際、苗に掛かっている重さが不足してしまった事で欠株を連発してしまったことです。
文章では説明しずらいのですが、植え付け爪のちょっと上には苗送りベルトというトゲトゲが付いたゴムのベルトが付いています。このベルトのお陰で苗は一定量づつ植え付け爪の方えと運ばれていき、植え付け爪に対してある程度均一の圧力が加わっているので、植え付け本数も安定するという仕組みなのですが、余りにもギリギリの枚数しか用意しなかったことでこの加圧分の苗(下方向へ送る苗がなくなった)が不足したことで、最終的には苗載せ台に残っている僅かな苗の重さでしか圧が加わっていないため、周囲一周植える際に欠株を招いてしまった点です。

その結果、坪当たりの絶対的な苗の植え付け株総数が少なくなってしまった事と同時に植え付け本数も少なくなってしまった事で”肥料を吸い上げる絶対数が少ない事からハッキリと葉色に出た”ということです。
なんか見るからに内側は”田植え機同時施肥機の肥料散布を忘れていたが途中から肥料散布を開始した”かのような感じに見えますが、カルテック栽培なので元肥は散布しておりません。
色の違いは実際に植え付ける事が出来た植え付け本数・坪当たり株数による差がこのような違いとなりました。

結論!苗はある程度の余裕をもって用意すべきです!(反省)
植える・植えないは別に植え付け爪にかかる重量って植え付け精度にも関わってくるので大切ですね(汗)
来年はこの点にも注意して実験を続行してみようと思います。

密苗で植えた田んぼ
写真右側の7条分だけキッチリ色が濃い…。植えムラによる肥料消費量の差がはっきりと出ました。

通常苗で植えた田んぼ
こちらは順調ですね~分ゲツ・草丈共に全く問題なく成長を続けています。

2017.07.17

今年の反省点 その1

この圃場は今年で作付2年目ですが、密苗実験を行っているこの圃場ですがなぜか水持ちが悪いんですよ。

その結果、入水回数も多く水口周辺の成長が悪くなってしまった(水温・地温低下が原因)
しかし、なぜこんなに水持ちが悪いんだろう?構造改田された圃場って基本水持ちは良いはずですし、代掻きも丁寧に掻いたつもりだったのですが…なぜだろう?(去年はもっと水持ちが良かった)

田んぼの出入り口付近に今年初めて知った謎のパイプを発見。
この謎のパイプは入水側の水路に繋がっている様で、田面とほぼ同じ高さでぽっかりと穴を空けていた。
この穴に向かってガンガン水が流れ出ているではありませんか!!
田植の際に余った苗が近くにあったのでこの穴にギュウギュウと余り苗を押し込んで漏水箇所を修復。

おかしいと思ったんですよ…去年は水持ちも良かったし、除草剤も良く効いたのに今年はなぜか効きが悪い。

自分がこの圃場を借りる前に作付けをしていた方が加工したのか?謎のこのパイプ何のために設置したんだろう?このパイプは入水側水路のマスに向かって伸びていたので入水目的ではなく排水目的?何にせよこのパイプのお陰で実験の邪魔をされた気分ですよ。(怒)

まあ…考え方を変えれば今年発見できて良かったともとれますし…。
水温と地温の影響がモロに出ることを知る事が出来たのも良かったと考えるべきか…?

昨年はこのパイプが良い感じで目詰りしたまま秋を迎えられたのかもしれません。
土に隠れたパイプを見つけるのは至難の業ですが、田んぼの様子をしっかり観察することで発見もありますね。

密苗で植えた田んぼ
写真の田んぼは密苗実験を行っている圃場で、水口側から撮影した写真です。

密苗で植えた田んぼ
周囲一周の植え終わり付近の様子。
苗圧の少なさから欠株が凄いです。

2017.07.10

田植えから7週間経ちました

田植から7週間経った様子です。

硫安効きますね(笑)
一週間経ったらこの変化!慣行栽培ではなかなか味わえない変化ですよ?
先週に比べて葉色もさらに濃くなり、一気に分ゲツが進んだ様子が見て取れますね。

若干ではありますが密苗と通常苗とで差が出てきたようにも見えます。
通常苗の方が葉の広がりや分ゲツも少し良いような感じがしますがなぜだろう?
播種されてからの期間の関係なのか?もしくは密苗ってこういうものなのか?通常苗の方が元気が良さそうです。

写真の圃場は坪50株植えを行ったので目標茎数は24本程度。
何時頃目標茎数になるか楽しみです。

密苗で植えた田んぼ
葉色も濃くなり一気に成長しているさまが見て取れます。勢いは通常苗優勢かな?

通常苗で植えた田んぼ
写真の撮り忘れもあり、2週間の変化って凄いですね(笑)凄い勢いで成長してます。

2017.07.03

田植えから6週間経ちました

田植から6週間経った様子です。

分ゲツ肥の硫安を撒いてから4日目の様子ですが早速色が上がってきました。
元肥無しの辛い環境下で育ってきたのでしっかり根が張っている所へ待ちに待った肥料をドーン!

稲って正直ですね(笑)
ここから一気に分ゲツが加速し始めて周囲の田んぼと大差ない感じに育っていく様は本当に楽しい時間です。

今週の失敗は密苗田植機を使って”通常苗を植えた田んぼの写真を撮り忘れ”てしまいました。
密苗で植えた田んぼの写真はちゃんと撮ってありますので先週と比較しながら様子を観察してください。

密苗で植えた田んぼ
硫安を散布したので葉色が濃くなり始めました。

2017.06.29

さあ!ニョキニョキタイムの始まりだ!

いよいよ待ちに待ったニョキニョキの元の散布です(笑)

ここまで地力窒素のみで成長させてきた苗にニョキニョキ成長活力の元である硫安を撒きます。
やはり昨年よりも分ゲツが少し悪い傾向にあるので、予定通り10a/15kgの硫安を散布してみようと思います。
今年のカルテック栽培実施水田は170aで、1枚のみ坪37株/1~2本植えと、その他は坪50株/1~2本植えという構成で実験を進めていますが、やはりこの硫安散布作業は体に堪えますね~(笑)

しかしこれを撒かない事には何も始まらないし、すべてはこの日のために元肥を断ってきたわけです。
しっかり伸ばした根に10a/15kgの硫安はガンガン吸収され、しっかりその体を成長させる糧となってくれます。
ここからのニョキニョキタイムはカルテック栽培の最高のお楽しみ時間でもあります。(笑)

元肥同時散布で田植えをされた圃場と見比べて、置いてけぼり感満載でしたがここから一気に逆転だ~(笑)

タンクに満載の硫安を撒いている様子
しかし、機械も重いが肥料の重さが堪えます(笑)

2017.06.26

田植えから5週間経ちました

田植から5週間経った様子です。

順調に成長していますが、まだ分ケツ肥の硫安は撒いていません。
今週中に田植えから40日を迎えるので、今週中に硫安を散布する予定でいます。
現在の1株本数は8本前後なのでカルテック栽培法の教科書によると10a/15kgという散布量になりそうです。
カルテック栽培の場合、その年の気候条件等で変わる分ゲツ状況や、草丈等に合わせて肥料を調整します。

今年の苗は昨年よりも”播種からの日数が少ない苗を植えた”事も関係しているかもしれませんし、去年とはまた違った天候(雨が少ないのはソックリですが、平均気温は低めに推移しているようです)条件ですので、分ゲツは去年よりも悪い印象を受けました。
昨年は5月末の田植えでしたが、今年は少し早めて5月20・21・22日の3日間で作業を行っています。
昨年は10a/10kgの硫安を撒きましたが、今年は少し分ゲツが悪いので10a/15kgという感じで調整してみます。

肥料を50%多く撒くというと凄くコストがかかってしまうように錯覚しますが…所詮は硫安(笑)
20kg/930円という格安肥料なので、10a/465円だったものが10a/698円になっただけなので問題なしです。(笑)
動力散布機に満載した硫安を撒くのは大変ですが、この後の”ニョキニョキタイム”が今から楽しみです。

密苗で植えた田んぼ
もうどっちが密苗でどっちが通常苗なのかよく分からなくなってきました。(笑)

通常苗で植えた田んぼ
密苗田植機でも通常苗は問題なく植えられますし、その成長も問題なさそうです。

2017.06.19

田植えから4週間経ちました

田植から4週間経った様子です。

徐々に成長してきているのが見て取れます。
やはり気温が上昇してきているので成長速度もこのあたりから加速し始めます。
”よし!ちゃんと植わったな!”という実感が得られる田植えを行った田んぼの場合、1カ所に6本以上植えてあるケースが多いので、親株が多い程分ゲツも早いですし、元肥があればさらにそのスピードも上がるので、自分が行うような1~2本植えのカルテック栽培だと「これ大丈夫?」という感じに見えるかと思います。(笑)

そろそろ分ゲツ肥である”硫安”を散布する準備でも始めようかな?
カルテック栽培の場合、その年の気候や状況に合わせて後から対応する農法なので楽と言えば楽ですよ。(笑)
動力散布機を使う回数が増えるので体にかかる負担は多いので、決してらくちんな稲作り方法ではありませんが、その年その年に合った対応が取れるのは大きなメリットでもありますから、自分はこれからもカルテック栽培法を続けていこうと思います。

密苗で植えた田んぼ
ゆっくりですが成長していますね!
先週に比べるとかなり大きくなりました。

通常苗で植えた田んぼ
やはりこちらの方が若干大きめですが、大した差にはなっていないですね。

2017.06.17

ヒッヒエがぁ~~!なんだこりゃ!!

田んぼ一面に広がった見事なヒエ!
マジで笑えません!何とかしなきゃ…。

ここまで大きくなってしまうとクリンチャーでもダメかな?

写真の圃場は一発肥料の実験を行っている一杉の別の圃場。

大変恐縮ながらも地主様に水管理のみお願いをしている圃場なのですが…あれれ?
稲は規則正しく植えられ、カルテック栽培とは全然違う葉色と分ゲツをしているのですが…不規則に大量発生した若竹色のこ奴は…ヒエではありませんか!!
水見をしていただいている地主様はちゃんと日々の水見をしていただいているのも確認済みですし、水をかけ流してしまっているなんて事も勿論ありませんし、深水対策用に瀬木板をガンガン増やしておいたので除草剤を撒いた水が尻水側から流出なんてこともありませんが、このヒエの状況は一体何だ?

”土竜トンネル工事による漏水”なのか?はたまた”構造改田された際の基礎工事がいい加減で漏水箇所が多数ある”のかは定かではありませんが、土手の数カ所から漏水の跡が…。おそらくこれが原因で初期剤として撒いたマーシェットがあまり効いていなかった可能性がある。(そもそもマーシェット効果弱いですし)
また、自分がこの圃場を借りる前に作付けをしていた前任者の雑草対策が殆どされていなかった事も相まって酷いヒエ畑となっていました。(植えた稲よりも多いんじゃないかな…?)
深水状態にしてから撒いた中期除草剤(田植えから20日後に散布)もあまり良い結果が得られず、勢いに乗ったヒエはグングン成長を続けているという最悪の結果!高いお金を出して買った中期除草剤代と散布した労力は無に喫しました…。(泣)

そこで登場したのがこれ!
クリンチャーバスME
なんでもヒエの5葉期まで対応可能で、その他の田面雑草系にも高い効果が得られるという情報をキャッチ!
元々ヒエ畑状態だったからという言い訳はしたくないので全力でヒエ対策してみたいと思います。
しかし…この除草剤高いっすね…(泣)
農協さんにお願いして動力噴霧器をお借りして早速ヒエ退治に乗り出してみたいと思います。

とりあえず一面ヒエ畑になっているこの圃場だけテストで撒いてみます。

2017.06.12

田植えから3週間経ちました

田植から3週間経った様子です。

徐々に成長してきているのが見て取れます。
慣行栽培では考えられないような遅さですがこれがカルテックです!心配は要りません。
しかし、植え付け本数が少ないと分ゲツする”親株”の総数が少ないので中々分ゲツしないんですよね。
特に雑草の発生を懸念しての深水管理の期間が長い程、分ゲツを始めても溶けてしまったりと中々上手くいきませんね。普段からの雑草対策がきちんと行われている圃場ですとそこまで気を遣わずに”浅水管理で分ゲツの促進”が狙えるので、やはりモノを言うのがシードバンクを減らすという事かもしれませんね。

しかし小本数植えの場合、競合する親株が少ない程”良い開帳型の分ゲツ”をするので後半が良い感じになります。(倒れにくく一本一本が太く成長するのが特徴)
まあ…稲なんて植えておけば勝手に分ゲツして増えるので、私のように”すべての苗を買う農家”にとって多く植える=余計な経費が掛かる訳ですから、出来る限りコスト削減はしたいわけです(笑)

密苗で植えた田んぼ
ゆっくりですが成長していますね!
毎日の水見では気が付かない程です(笑)

通常苗で植えた田んぼ
やはりこちらの方が若干大きめですが、大した差にはなっていないですね。

2017.06.05

田植えから2週間経ちました

田植から2週間経った様子です。

元肥を散布していれば徐々に分ゲツが始まって、葉色も濃くなってきている頃かと思いますが、カルテック栽培ですから目に見える成長が無いこと自体が普通なんです。(しかし元肥パワーってホント凄いですね)

この圃場はそうでもないんですが、そろそろ田面に表層剥離や藻の発生が目立ってきました。
更に!マーシェットってやっぱり弱いんですかね…?ちゃんと深水管理をして除草剤が排水側にこぼれない様に瀬木板バンバンでキッチリ管理したんですがチラホラヒエの姿が…。

なんでだろう?
なんでだろうと思ったら早速調べてみよう!

密苗で植えた田んぼ
面白いくらい成長していません(笑)

通常苗で植えた田んぼ
若干大きくなり始めました。

2017.05.29

田植から1週間経ちました

田植えが5月20日でしたので、正確には田植えから9日経った様子です。
何と言いましょうか…さすがはカルテック栽培!「え?何か変わった?」という位何も変わっていません。(笑)
ちゃんと1週間経っているんですよ?その証拠に土手の草は若干大きくなっていますし…。
カルテック栽培は元肥を入れないで作るちょっと変わった作り方ですので、田植えから1週間や2週間程度では何も変わらないのが普通なんです。田植え機同時施肥で落とす元肥があるか無いかで随分変化します。

正直、カルテック栽培は”周囲から遅れた感満載の栽培方法”ですから、心を強く持たなければなりません。
まあ…慣れてしまえばどうという事は無いんですがね、周囲に比べると寂しいんですよね。

さてさて…。
1年目は初中期一発剤を一回しか使わないとどうなるか?実験で見事にヒエだらけになり大失敗。
2年目はその反省を活かして初中期剤には”トップガンGT”を使って、中後期剤には”サンパンチ”を使っての初めての体系処理を行いましたら、見事にヒエ完封を果たしました。(もちろん瀬木板を増やしてしっかり深水をやったから効いたわけですが)
さてさて除草剤の使い方が分かってきた3年目は一番安い初期除草剤の”マーシェット”を使っての体系処理にチャレンジしてみたいと思います。

密苗で植えた田んぼ
全然変化なしですけどカルテック栽培なので問題なしです。

通常苗で植えた田んぼ
こちらも目立った変化はないですね。

2017.05.20

密苗田植機の実演会実施!&田植えを行いました。

さ~始まりました!米作りチャレンジ3年目です。

今年は話題の”ヤンマーの密苗田植機”を使ってあれこれ実験してみたいと思います。
密苗田植機に関する詳しい情報はまた後日説明させていただきますが、ざっくり簡単に言うと”使用苗の総量が約3分の1”で済んでしまう為、土や箱といった資材も少なくて済みますし、苗作りの手間・運ぶ手間・苗を田植機に供給する手間等も大幅にカットできるという夢のような田植機です。
当社の今年の田植はオール密苗田植機で植えるのですが、”密苗を使った田植え”と”密苗田植機を使って通常苗を植える”という2本立てであれこれ実験をしていきたいと思います。

そんなわけで今日の田植は通常苗と密苗を同じ田植え機で植えてみました。(設定変更のみ)
下の写真左側が密苗で、右側の写真が通常苗を植えた様子です。
ん~…正直写真からでは何もわからないですよね?実際に植えた自分も言われなければわかりません。(笑)
強いて言うならば…密苗は5月6日播種の苗なので、播種から2週間という苗ですから若干小さいですかね?

植えている時は大きな差を感じますよ。
この圃場は1枚で32aという大きな圃場ですが、密苗で植えた圃場は途中の苗補給が1回のみ!
使った苗の総数も約20枚でしたから、苗補給が無い分田植え作業もスムーズですし、楽ちんでした。

同じ田植え機で植えた通常苗の圃場(同じく32a)は約45枚ほどでしたから半分以下ですね。
写真の圃場は両方とも坪50株/2~3本植えですので今後の成長が楽しみですね。

密苗田植機の実演会を兼ねた自社の田植でしたが、多くのお客様に会場に足を運んでいただけました。
やはり注目は密苗の田植機がどのような機械で、どんな感じで植えていくのか興味津々だったようです。
また、密苗という特殊な苗(干籾250g撒き)ですから、その苗自体がどのような物なのかも注目の的でした。
「ホントに苗補給が全然ないんだね~」とか「苗運び・供給が少ないのは大きなメリットだね」等の感想もありましたし、「来年投入しようかな?」なんて声も聴けたので主催者としては嬉しい限りですよ^0^

今シーズンは坪50株/2~3本植えのカルテック栽培で実験してみますので、この圃場を中心にお伝えします。

密苗で植えた田んぼ
苗が小さくて深水にしたら水没しそうです(笑)

こちらは通常の苗を植えてみました。
若干植えた苗が大きいのが見て取れます。
こちらは播種から約3週間の通常苗です

2017.05.18

憎っくきヒエをやっつけろ!

下の写真はシードバンクたっぷりの圃場から発芽したヒエだらけの様子。(写真をクリックすると拡大します)
シードバンクとはざっくり言うと”種の貯金”という意味で、土中に隠れた雑草の種の総量が多い圃場は”シードバンクたっぷりだね~”といった表現になります。もちろん全く良い事は無いのでシードバンクは少ないに限ります。

ヒエ発生のメカニズム
ヒエという植物は種の状態だと何十年でも生きている様で、地中深くでは芽を出す事は無い様ですが、耕耘や代掻き等の”土を撹拌する”ことで地表近くに来ると芽を出す第一条件が成立して発芽体制に入ります。
第二段階として積算温度が一定数にならないと発芽しないわけですが、もう一つの条件が十分な水が無いと発芽しないという3つの条件が整う事によってヒエは発芽してくるようです。
例として平成27年度はヒエだらけの圃場で水稲の作付をした圃場、平成28年度は作付けしなかったため降雨以外の水分補給はされなかった圃場の状態ではヒエは殆ど発芽する事は無かったのに、平成29年度は水稲作付の為の春起こし・水入れ・代掻き・田植えという普通の作業を行ったらヒエがわんさか出てきた…。
水稲作付をすると大量の水を入れることになるため、嫌でもヒエが発芽する条件が整ってしまうんですね。

写真の圃場はそりゃ~もうシードバンクたっぷりの困った圃場です。
ヒエの駆除にはテデトール(手で抜く)又は除草剤等の薬品を使って駆除するか、草掻き機で土中に埋める3種類が一般的な方法かと思います。
正直な話、ヒエの絶対数を減らすためには”発芽させてから潰す”以外には減らす方法が無いんです。
種の状態では何十年でも生きているわけですからね…。

お金が掛からない有効なヒエ駆除の方法
まず早めの春耕耘を行います。その次に今までよりも早めに圃場へ水を入れて十分な水分を与えてやることでヒエの発芽が始まります。(早すぎると積算温度が足りないので思った程発芽してくれないようですよ)
ある程度ヒエが発芽したころを見計らって…ひた水程度で荒代掻きを行います。(発芽したヒエを土中に埋める)
少量の水で田んぼに水を張った状態にしておくとまたヒエの発芽が始まります。
あとは田植えの日程に合わせてひた水で代掻きを行うとまた発芽したヒエを土中に埋めて殺せます。

最後に田植え同時散布等で除草剤を散布しておけばかなり抑えられるはずですよ。

発芽させてしまえば意外と弱いので、土中に埋めれば死んでしまうという特性を使ったシードバンクを減らす方法としてはかなり有効かと思います。特別なことをしているわけではなく、ただいつもの工程をちょっと前倒しするというものなので特別お金が掛かるというものでもありません。

荒代掻き直前の水入れ→荒代掻き→3日程度で代掻きですと日数が少なすぎてヒエが発芽出来ないのでシードバンクを減らす方法としては決して良い方法ではありませんね。(ただしこの方法は水が豊富な地域でなら許されますが、水が貴重な地域では反感を買う方法でもある為、十分その点は配慮して行ってください。

たっぷりと発芽したヒエ!
ひた水で鋤き込んでやればきっちり土中に埋めて潰せます。水が多いと浮いてしまうので効果半減(笑)

2017.05.15

5月20日 話題の密苗田植機の実演やります!

話題の田植機ヤンマーYR7D
周り一工程作業が楽々行える7条植え!
乗ってみた素直な感想…自分も早く欲しい!

密苗をセットした7条植えの田植機
先日行った原里エリアでの田植え開始前の写真
中型トラックに乗るので作業機を畳む必要なしです。

御殿場の田植もほぼ終わったかな?という頃ではないでしょうか?

田植えが終わるとなんかホッとしますよね?
春耕耘作業→苗作り→代掻き前の草刈り作業→代掻き作業→田植え作業といった感じでやること盛沢山ですよね。
とは言ったものの…自分が作っている田んぼはまだ代掻きすら終わっていません。
皆様の春作業が終わるまでは、自分の作る田んぼに費やす時間はありませんのでこれからが本番です。(笑)

さてさて。
あちこちで話題となっている”ヤンマーの密苗”はご存知でしょうか?
基本的に田植えに必要な資材コストを大幅に削減しつつ、労力と時間まで削減してしまう夢の機械です。
田植で使用する苗箱の数1/3 苗床の土のコスト1/3 苗育成期間マイナス一週間 苗運びの手間とコスト1/3 箱施用薬剤のコスト1/3 苗供給時間の削減 種もみの量1/2 箱洗いの手間1/3(笑)
信じがたいような話ですが、大幅なコスト削減が出来る夢の田植え機がこのヤンマー密苗田植機なんです。

「専用に作った密苗しか植えられないんでしょ?」
「ホントにまともな稲に生長するの?」
「にわかには信じられないんだけど…」


といった噂を耳にしますが…その目で確かめてみませんか?
嘘を書いてもしょうがないので論より証拠!というわけで5月20日朝9時から皆様の前で実演したいと思います!
場所は御殿場方面から来た場合、カントリーエレベーター手前にある緑のアパートの手前にある交差点(信号無し)を富士山方面に上がったところで行います。(ヤンマーの旗を立てる予定です)

密苗で1枚30aの田んぼを植えた後に、通常の苗を1枚30aの圃場に皆様の前で植えます。
密苗と通常苗との植え分けは田植え機の設定を2点変える(工具不要)だけで終了という手軽さも全部見せます!
タイム計測されるも良し!実際に乗って植えるも良し!何でも聞いてください!

今回は7条植ではなく、6条植の田植機が投入されます。
是非噂の正体をその目で確かめてください。

5月20日 AM9:00~開始予定です

2017.05.05

最新型ハローTXF350使ってみました!

今年投入した最新型代掻きハローのデビュー戦は部分請負で春起こし→代掻き→田植えとやらせていただいているお客様の圃場がデビューだったわけですが、1枚/32aの大きな圃場での作業でしたがホントに早いっすね(笑)
外回りをまずぐるっと一周掻いてから、内側を隣接耕耘で1回通り掻いたら、土引き作業に移行して、大方均一になってきたかな~というところで内側から先に仕上げ掻き工程を行ってから外回りを一周回って仕上げという感じで終了。正直な話、丁寧に2回通り掻いたとしても土引き作業が無ければ1枚/32aの圃場なら50分程度で終わっちゃいますね(笑)

木の角材とか引っ張ったらもっと綺麗に仕上がるかと思うんですけど、ハロー単体でこの位均平が取れれば合格ですかね?高低差が所々で結構あったので中々平らにならず苦労しましたが、ある程度頑張って均平を出しておけば来年の代掻きも楽になりますしね(笑)

新型リモコンに搭載された耕深目安のLED…これ確かに便利ですよ。
水が多かったりして今どの程度の深さで掻いているのか分からなくなるようなシーンでも正確に把握できるのは本当にありがたい機能です。また、圃場によっては作りの量が少なく、圃場の基礎に当たる部分をゴリゴリやってしまうような圃場の場合、「この圃場はチョイと浅めで耕深目安4くらいで掻いておけばいいかな?」といった圃場ごとの癖に合わせた作業も可能になるので使い方次第で凄い武器になりそうです。

サイバーハンドの効果も上々で、タイヤで退けてしまった泥をものの見事に寄せて綺麗な仕上がりに貢献!
この代掻きハローを使えばタイヤ痕が消えないなんてことはまずないでしょう!(代掻き時に水が少な過ぎてボソボソにしか掻けていないような状態では流石に無理ですが…。)

EXレベラー(ハローの両端に付いた開閉可能な均し板)の開閉って意外と操作することが多いんですよね。これの開閉に関しても従来品だとリモコンのボタンを押しっぱなしにして操作したんですけど、開閉ボタンを一回押せば終了ってのもありがたいです。僅かではありますが時間短縮にも貢献してくれます(笑)

代掻きハローも年々進化していますね。
爪の形状が変わって砕土性も向上しているので、何回も掻く必要も無ければ無駄にゆっくり走る必要もありません。スプリングレーキ等の装着により浮藁の発生率も下がっていますし、レベラー部分の形状や構造が変わったことでより綺麗に均してくれます。ワンボタンで操作可能って意外と重要!ホントに楽ちんです。(笑)

より詳しく聞きたい方はどうぞお店に遊びに来てください。

代掻き作業(仕上げ工程の途中)
荒代掻きは無しで、春起こし→代掻き一発仕上げ
水持ちとかの問題が無ければこれで十分では?

2017.05.01

最新型の代掻きロータリーを購入しました

今年の春シーズンから販売開始の最新型代掻きロータリー

コバシ TXF350

使いやすくなった新型のリモコンは今まで有りそうで無かった機能である”開閉ボタンを一回押せば開閉が可能になった”ことです。従来ですと折り畳みハローを開きたい場合”開くボタンを押しっぱなしにする”ことで作動し、開ききったかどうかは目で確認する必要がありましたが、この新型からはボタンを一回だけ押せばOK!
また、代掻き耕深が浅いのか深いのかよく分からなかった場面もあったかと思いますが、この新型リモコンには浅い・深いが一目でわかる1~9のLED表示で確認できるようになっています。(ちなみに丁度良い深さは5個点灯している状態のようです。)深めにしっかり掻きたいとか、軽ーく表面だけ掻いて均したい等の時にも大活躍です。

注目の機能は”サイバーハンド”と呼ばれる土寄せ板が4枚になったことで、タイヤ痕を綺麗に消しつつ、高速代掻き作業でも両サイドからこぼれてしまう泥や水等を”コアンダ効果”という現象により、代掻きロータリー内部に吸い込むことでより均一な田面が完成するというものだ。

水稲チャレンジ1年目は1町歩から始まったわけですが、購入したトラクターはヤンマーのEG334をチョイスした理由は、3Mオーバーの大きな代掻きロータリーを装着したいからだったんです。代掻き作業って作業機が大きいほど効率が良いのはもちろんですが、均平性能も大きいほど良くなるんですよね。

折りたたんだ状態
このサイズになると折りたたんでも結構大きいです。

広げた状態です。
3.5Mになるとホントに大きいです。
小さめの田んぼなら3往復とかで終了!(笑)

2017.04.27

春起こしを開始しました。

写真左手が耕耘が完了した様子で、右側はこれから突撃していく状態です。昨年の秋に行った秋耕耘から時間が経ってすっかり固まってしまった圃場をガンガン掘り起こすわけですが、耕耘したての圃場ってホント気持ちいいんですよね(笑)
草が伸びてモサモサになっていた場所の草刈りを行った直後のさっぱりした感じに近いかもしれません(笑)

畦塗りすべき所の畦塗りが終わったので、いよいよ春耕耘に移行していくわけですが、今年の春も雨が多くて中々春起こしに行くタイミングが見つからずに困ってしまいますね。 
圃場が乾いた状態から耕耘した場合と、水分を多く含んだ状態から耕耘した場合ではハンドルの取られ方が全然違うので、やはり乾いた状態からの耕耘が楽でいいですね。泥が付着しにくいから片付けも楽ですしね(笑)

昨年よりも面積が増えたので春起こしだけでも一苦労です。
耕耘時にエンジンを定格回転(2500回転付近)まで回すとエンジン音も結構五月蠅いですよね?
燃料も結構エンジンに食べられちゃいますし…というわけで、今年はエンジン回転数を2000rpm程度に抑えつつPTO変速は1のままで作業してみたのですが、これが中々調子いいじゃないですか!(写真の耕耘の様子は低回転耕耘作業です)。エンジン回転数を2000rpmにするとPTO回転数は1速でおおよそ400rpm程度になります。
当然ですがエンジン回転数は車速・PTO回転数ともリンクしているので、エンジン回転数を下げれば車速も落ちるので、エンジン回転数を下げる→車速も落ちる→作業効率が低下するという流れになるので、あえて車速は落ちないように主変速を1速上げてみましょう。

ここまでやってみてエンジン回転数が2000rpmで回っていられるのであれば問題なしです。
エンジン回転数が酷く変化するようであれば負荷が高すぎてガバナ(機械式燃料増量補正)が仕事しまくっているので、若干浅起こしにするか圃場条件があっていない(水分が多い・作業幅が広い)とか様々な要因もある為、低回転耕耘は誰でも出来るとは言いませんが、燃料代の節約には一役買ってくれますよ。

2017.04.24

畦塗り機の選び方 コバシXRS750とRM751買うならどっち?

前進したままで角まで塗れるXRS750

バック塗りも併用する畦塗り機のRM751

前進状態のまま角まで畦塗りできるXRS750リバースタイプのRM751買うならどっちが良いのでしょう?

同じトラクターに装着(ヤンマーEG334)しての比較を自分の感想を含めてしてみます。

コバシXRS750の特徴は前進したままの状態で角まで畦塗りが出来るという業界唯一の畦塗り機。
良い面は前進作業状態なので視界良好!&ボタン一つで角まで塗れるのでそりゃ~もうとにかく楽ちんですよ!バック塗りのような位置合わせもいらないわけですし、体をひねっての後方確認をしながらの作業も皆無です。田んぼの角に近づいてきたらリモコンのボタンを押すだけで音声ガイダンスに従ってトラクターを操作するだけ。ハンドルを切れと言われたらハンドルを切る→止まれと言われたら止まって待つだけで勝手に角まで塗ってくれる優れもの。非の打ち所がない究極の作業機のように感じますが、トラクターとの相性&土中の水分値の影響を非常に受けやすいという弱点とともに、変形田に弱いという弱点もあるので注意が必要です。

新機種のRM751はオーソドックスな電動リバースの前進&バック塗りを併用するタイプの畦塗り機。
円形の田んぼでもない限り畦の角まで来るとトラクターの全長分は畦を塗る事が出来ないので、作業機を反転させてバック状態で畦塗り作業をすることで塗れなかった分をカバーする一般的なタイプです。
水分が多すぎて塗った畦がデロッとなる様な状態でもない限りどんな田んぼでも作業することは可能です。
変形田でもなんのその!条件を選びにくい汎用性の高い畦塗り機はこのリバースタイプで間違いないでしょう!
元畦カット機能(購入時選択)・手動or電動リバース設定もあり・散水装置のオプション取り付けも可能です。

さて実際の両方を使ってみての率直な感想です。

XRS750とRM751を比べた場合、やはり汎用性という面ではRM751に軍配が上がりますね。
前進したまま角まで塗れるXRS750は便利な反面、トラクターが走る圃場内部の水分量にも大きな影響を受けます。文章では伝わりにくいのですが、XRS750の場合作業状態のまま角塗りに移行する際、ガイアマチックを作動させてからトラクターのステアリングを左方向に切って135度ターンをしますが、圃場内部の水分が多いと前輪が滑って一定時間内に135度までターンしきれなくなるという場面に直面した際、角まで塗れないんですよ…。圃場内部の水分が多いとこの現象が起きやすいんです。(普通はこんな事しませんが、ロータリーを下したままの状態でステアリングを切るとロータリー自体が旋回の邪魔をして小回りが利かなくなるんです。前進塗りのままステアリングを切るという事はこれに相当するといえばイメージがわきやすいですかね?)
また、変形田の特徴ともいえるA角の場合、トラクターが旋回するためにはある程度手前からステアリングを切る訳ですが、この場合にも角まで畦塗り機が届かないので角まで塗れない場面に直面します。最大の弱点はバック塗りが出来ないという特性からA角には手も足も出ないんです。
また、小回りの利きにくいハーフクローラートラクターを使用している人にもお勧めできません。

装着できなくはないですが、通常の畦塗り機よりもより後方にオフセットするのでヤンマーのEG200シリーズや、YT2シリーズですとホイールベースが短いのでフロントリフトアップしやすいのでフルウェイト必須です。

XRS750に対してイメージを悪く持たれてしまうかもしれませんが、使用条件が整っている方にはXRS750の方が圧倒的に仕事も早く便利なのでお勧めできる畦塗り機でもあるんです。

1・構造改田した形の良い圃場でA角の角が無い田んぼばかり作っている方
2・ハーフクローラー及びフルクローラートラクターを使用していない方
3・水捌けが比較的良い圃場条件の田んぼを作っている方
4・大きめのトラクターを使っている方(ヤンマーならEG3シリーズやYT3シリーズ以上)


上記のような条件が当てはまる方にはXRS750は物凄く重宝する畦塗り機だと思います。

決して安い買い物ではない畦塗り機。
現在使っているトラクターの種類や大きさ・畦塗りをする圃場の癖や形等しっかり考慮して選べば間違いのない買い物になると思います。
カタログには記載されていない最重要ポイントをしっかり踏まえて最良の畦塗り機をチョイスしてください。

2017.04.11

さあ!今シーズンの農業のスタートは畦塗りからです!

いよいよ今シーズンの農業が始まりましたね~♪

今シーズンの一発目のお仕事は畦塗りからスタートしたわけですが、この時期としては雨が多く中々畦塗りに行けずに困っておりました。
ご存知の方も多いかと思いますが、この畦塗り作業は稲刈りに次ぐ”天候に凄く左右される作業”の一つなんです。
水引の良い圃場ならば雨上がり3日程度で綺麗な畦塗りが可能ですが、水引の悪い圃場ですと5~6日程度置かないと綺麗な畦を塗ることはできません。(畦の見た目と強度は土中の水分で大きく変化する作業です)

土を削って寄せて叩いて成形するという特徴は全ての作業機メーカーの畦塗り機の共通部分です。
水分が多い状態での畦塗り作業は、畦塗り機をけん引するトラクター自体も沈んでしまうため、出来上がる畦自体も低くなる傾向にありますし、練りすぎた土は綺麗な形を維持できずデロ~っとした感じの緩く締まり感のない畦となってしまいます。ある程度車速を上げる事で練りすぎを回避することは可能ですが…結局は叩いている回数が少ないので”見た目はそれなりだが強度不足の畦となってしまいます。

水分が少な過ぎるとどうなるかと言いますと、パサパサでやはり綺麗に締まった畦は出来ないのです。
最近の畦塗り機には”散水装置”というオプション部品が取り付け可能となっていますので、乾き過ぎて綺麗な畦が塗れない場合にはこの散水装置を作動させながら作業するととても綺麗な畦が作れます。

”土中の水分が畦塗り作業に最適な状態”ですと、仕上がり重視の低速での作業ほど寄せた土を良く叩いているため、良く締まり、ツヤッと輝く綺麗な畦が成形されるので、「良い畦が塗れたな!」という満足を得るには”土中の水分値に合った速度での作業”が重要なんです。

今年メーカーから借りた畦塗り機は新機種のRM751。
オーソドックスな電動リバースの前進&バック塗りを併用するタイプの畦塗り機を借りて作業してみた感想です。
正直な感想ですが、前モデル(RM750)と比べて大きく進化したかと言われると「う~ん」という感じです。
決して悪い意味ではなく、前モデルのRM750の完成度が非常に高かったため、既に完成形にあった作業機のマイナーチェンジモデルがRM751なんですけどね、前モデルとの違いは畦塗りドラムの板の枚数の変化だけのようです。実際に塗ってみた畦の見た目の仕上がりが特別良くなった・・・というわけでもないですし、土の締まりが良くなったかというと特にそうでもないようです。何かが悪くなったという事は無く、特別良くなったというわけでもないというのが正直な感想です(笑)
ある意味畦塗り機はある程度進化しきったという事かもしれませんね。(笑)
まだ畦塗りLV2な自分ですが、下記に実際に塗ってみた写真を載せてみます。

畦塗りをする前の様子

畦塗り機で塗った直後の様子  

2年目の稲作チャレンジが終わって振り返ってみる その4

今年も多くの事が学べたので来シーズンまでの期間は反省点と学習した事について報告したいと思います。

C/N比の学習を開始 後編

有名な話ですが、田んぼに米糠を撒くとおいしいお米が作れる。
この米糠だって三大成分である窒素・リン酸・カリに表記するとN〇〇%・P○○%・K〇〇%というものになってしまうわけですが、その他の微量要素というものがお米の味に与える影響が大きいという事なんでしょうね。
米糠は田んぼに撒く有機物としてはお米と大変相性がいいという事でしょうか?
まあ・・・元々その場所で収穫した物から出た物ですから相性が悪いわけはありませんね(笑)

しかし、この米糠であっても有機物ですから微生物に分解されてからでないとその養分を稲は吸えないわけです。
ここで出てくるのがC/N比という存在です。
ただただ単純に米糠を撒けば良いというものではなく、それを分解する微生物が居る事と微生物が働くために必要な窒素が必要という事ですね。

米糠と言っても生であったり、他の物と配合されたペレット状の物であったりと加工されていれば当然C/N比もまた変わってくると思いますので、米の収量・食味は何をどれだけ撒くかにもよって変化もしますし、散布時期によってもまた変化するものなので難しいです・・・。

また、無農薬栽培で作られてきた圃場は薬品によるダメージを殆ど受けていない事から微生物の総量も多いはず。
微生物が多ければ有機物を分解するための兵隊が多いため、効率よく有機物は分解されて無機化し稲に吸われていくわけです。
しかし、餌がなくなってしまえば当然微生物の総量も減ってしまうと思います。(自然界の食物連鎖と思えば理解しやすいですね)故に土作りは秋から始まっているというのも納得の理論かもしれません。

こうして考えると農業ってあれこれ勉強しないと駄目なんですね・・・。
「良い物が出来ちゃった」ではなく、「良い物が狙って作れた」と言えるようにこれからも学習を続けます。

2年目の稲作チャレンジが終わって振り返ってみる その3

今年も多くの事が学べたので来シーズンまでの期間は反省点と学習した事について報告したいと思います。

C/N比の学習を開始

米の収量・水持ちの良さ・圃場の深さ等、圃場一枚ずつ癖が違うのは2年目が終わった自分でも確認できたわけですが、同じ肥料を同じ量・同じ日に撒いても収量が違ってしまうわけです。
大まかに区分けすると”古田と改田”では作土の量が全然違うわけですから、根の張れる体積(特に下方向)の違いから成長に影響が出るのは周知の事実ですが、その他にも水温・水源の違い(水中に含まれる成分の違い)・標高・風向き・天候など様々な要因が重なり合ってくるので収量が安定することはまずありえませんが、田んぼの癖を掴むことで無駄に収量が少なかったり、倒伏させてしまうといったことはある程度回避できるはずです。

現在の主流となっている”慣行栽培”は化成肥料を主とした作り方かと思います。
基肥に○○肥料を10a/30kg投入して、穂肥に○○肥料を10a/20kg散布といった感じではないでしょうか?
ただ・・・皆さんもご存じのように”田んぼによって癖が違う”のに同じ肥料を同量撒いてはいけないのでは?
まだ勉強を開始して間もないので詳しい事はほとんど理解できていませんが、植物の成長の仕組みと無機物・有機物の違いなどをちゃんと知らなくては”狙って作る良い作物を作る事は出来ない”と思います。

植物は無機化された成分を吸う事が出来るが、有機物のままでは吸う事が出来ない。

ん・・・?
高値で取引される有機栽培って肥料分として有機物を撒いて作るのにそれを吸収できないって何だ?
早速調べてみると”C/N比”というキーワードにぶつかりました。
C=炭素/N=窒素/比率というものみたいですが、これは物凄く重要な事のようです。

有機物(炭素)を圃場に撒くと分解されて作物に還元されるのが有機栽培の基本ですが、この”分解”しているものの存在が”微生物”であり、この微生物が働くために必要な栄養分が”窒素”であるというのが基本のようです。
散布する有機物によってこのC/N比は違っていて、同じ鶏糞でも生鶏糞・乾燥鶏糞・発酵鶏糞という違いでもC/N比は違うようで、有機物を分解するために必要な窒素量も違ってくるというのがとても重要なポイントのようです。

簡単に言うとC/N比が高いほど”分解に要する窒素量が多い”という点です。
また、作物は地力窒素の吸収が主で、外部から補われる肥料は補助的な要因にすぎないともありました。

ん~自分なりの解釈ですが・・・。
有機物をたっぷり撒いたから今年は収量も上がるぞって単純なものではなく、有機物を大量に撒いた場合、その撒いた物の種類(C/N比)と量にもよりますが、増収を狙って散布したはずの有機物によって地力窒素を微生物に吸われてしまい、苗を植えた時点では窒素飢餓に陥る可能性があるという事でしょうか…?

当然窒素飢餓になってしまえば植物の全体の成長を左右する窒素分が足りていない状態となってしまうので成長不良や減収にもつながる訳ですから安易に考えてはいけないポイントですね。

まだ勉強を開始して間もないので詳しくはわかりませんが、次回もこのネタでもう少し報告できたらと思います。

2年目の稲作チャレンジが終わって振り返ってみる その2

今年も多くの事が学べたので来シーズンまでの期間は反省点と学習した事について報告したいと思います。

水管理と中干について

水稲と言うからにはしっかり水が張っていないのかと思っていました。
朝夕の水見に行った際に地表が露になっていると”おっとちゃんと水を入れておかねば…”という感じで常に水を張った状態で稲作に取り組んでいた訳ですが、そこまで気にする必要は無いという事を知った一年でもありました。考えてみれば本来なら中干もする訳ですし、多少の日照りくらいでは全然影響の出ない稲は”水の増減に関しては強い作物”であることに気づかされた訳です。(笑)

しかし、水を常に張った状態の田んぼは草が生えにくいというメリットも見つかりました。
除草剤は田んぼの地表に形成する被膜によって草の発生を抑える物ですが、常に水を張った状態にしておくとこの被膜が長持ちするという特性もある為、草が多くて困ったという圃場にはある意味アリな技かもしれません。

有機物(藁やたい肥等)から発生するガスを抜いたり、機械で稲を刈る現在のスタイルでは”地耐力”というものを整えておかないといけない訳ですから、中干はやっぱり必要なんですよね…中干しなかったお陰で昨年は本当に酷い目にあいました…。

中干による地割れをおこさせることで根に酸素が行渡り、稲の健全な成長を促すだけではなく、土中に溜まった有毒なガスを抜くというとても大切な作業であると同時に、乾きやすい土質に変化させて地耐力を得るというとても重要な役割があったんですね…。
コレを行っていなかった訳ですから中々田んぼが乾かず、10月に入ってからのやっと晴天が続く気候になって中5日干した状態でコンバインで稲刈りを開始すると…所々機械がズブズブと沈んでいくわけですね。(苦笑)

稲も刈り取り適期の頃になると水をあまり吸い上げない状態になるようです。
稲刈り前に手動水分計で立ったままの稲の水分値を計ってみると4日前は28%付近だった水分値も、現在では25%付近だったりという感じで徐々に水分値が下がっていくのですから根からガンガン水を吸い上げるという事は無いわけですね。
故に!排水性の確保と地耐力の確保は稲刈りの最重要ポイントでは?という結論に至りました。

中干大切です…。

2年目の稲作チャレンジが終わって振り返ってみる その1

今年も多くの事が学べたので来シーズンまでの期間は反省点と学習した事について報告したいと思います。

今年1年を振り返ってみて思う事は前半の天気の良さが嘘のように後半は雨ばかり降りましたね。
春~夏はとにかく暑かった…この部分が大きく影響したのか中干をしないとどうなるのか実験はとんでもない”悪影響”となって自分の身に降りかかってきました。
そもそもなぜ”中干をしないとどうなるのか?”という実験をするに至ったかというと、正直なところ”中干ってなに?”という素朴な疑問からチャレンジしてみたわけですが、2年目が終わった今なら”こういった理由から中干が必要なんですよ”と説明できるだけの知識が身に付きましたが、当初思っていたことはこんな感じでした。

1:そもそもいっぱい植えるから中干して調整するんじゃないの?
2:中干開始の判断基準がよく分からない
3:中干することで得られることって何だろう?

1株の植え付け本数を減らすと良い分ゲツをするという事は去年の実験でわかっていましたし、株間をあけると更に良い株に成長することも去年の実験で学べたことでしたが、その根底にあったものは、苗を買って植える自分としては経費を節約したいから少ない量で植えてみようというものでした。

これに関しては全く問題なく大成功でしたが、そもそも植え付けた本数が少ないと分ゲツに時間がかかる訳です。
しかも、遅い時期の田植なので中干に取り掛かるタイミングが掴みにくかったという理由もありました。

7月22日の日記で掲載した成長斑について触れたあの場所はどうなったのか?
地中の硫化水素ガス発生で成長不良が発生したあの場所ですが、そのまま水を切らずにその後の様子を観察してみました。

9月13日朝方の豪雨で見事に倒伏!  

酷い成長斑が発生した個所は風向き的に稲藁が集中して溜まるスポットです。
中干の効果には”田面にひび割れを発生させて余計な窒素分を抜き、過剰分ケツを抑制し、水根から畑根に切り替え、地中の硫化水素ガスを抜く”という効果があるようですが、その中干をしないとこうなるという貴重な検証データが取れました。この倒伏した個所は硫化水素ガスが大量に溜まっている箇所で、土を掘り起こしてみると黒く淀んだ色の土で、稲の根張の状態も悪く、大雨一つで簡単に倒伏してしまうことが分かりました。
植物にとって根は栄養を吸収する大切な部位で、その根の張り具合一つで雨風に負けない直立姿勢も維持できますし、大地からたっぷりと養分を吸収して健康に育つわけですが、土の状態が健全でないと根の張りを邪魔し、結果簡単に倒伏してしまう貧弱な植物になってしまうようです。

逆に言い換えると、有機栽培が良いからと言って過剰に有機質の肥料を散布すると、分解しきれない有機物が地中に溜まります。有機物は微生物によって分解されなければ植物はその養分を吸い上げる事が出来ず、思った程の効果が表れないばかりか、倒伏しやすい圃場環境になってしまうのではないかと思います。

有機物を微生物分解できる土作りって本当に大切なんですね。

2017.01.12

新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。
皆様にとって幸多き一年になりますよう心より願うばかりです。

昨年は前半の天気の良さに喜び、高品質・多収に期待が高まった前半でしたが、後半の収穫期を襲った連日の雨・台風にとどまらず年末まで続く降雨に泣かされ、予定してた作業に大幅な予定変更を余儀なくされた年でした。

今年はそのようなことが無いよう願うばかりです。

さて、昨年末に行った土作りから今シーズンの春耕耘までの一定期間は更新する内容も無いのが事実ですが、昨年上手くいった事・失敗した事などを報告しつつ、今年の稲作に活かしていければと思います。

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